連日強い毒を持つ特定外来生物【ヒアリ】のニュースが取り上げられています。
政府も「これまでとは次元の異なる事態」と繰り返し注意を促しています。
2017年に発見されてから対策を講じてきたはずですが、今月の青海埠頭の調査では7日からの累計で働きアリ750個体と有翅女王アリ50個体以上に加え、一定規模のコロニーが発見されているといいます!
注意しなければならないとわかっていても、もともと日本には生息していないアリ。
どんな特徴があるのでしょうか?ただでさえ小さい生物。見て気が付けるものでしょうか?大きさや特徴、注意すべきことをまとめてみました!
大きさは?日本のアリとの比較
日本にいるアリはどのくらい種類がいるか調べてみたらなんと295種類だそうです!(“アリラボ”さんHP調べ)
日本で身の回りでよく見かける主なアリの大きさです。
クロオオアリ
1cmほど。名前の通り黒くて大きい。日本にいるアリの中では最大級。もっとも普通に見られるアリ。
クロヤマアリ
4~6mmほど。クロオオアリを小さくした感じの見た目。
ムネアカオオアリ
1cmほど。クロオオアリと並んで日本にいるアリの中では最大級。胸の部分が赤い。
では一方ヒアリはどれくらいでしょうか?
ヒアリの大きさ

働きアリの大きさの特徴として、2.5mm-6.5mmと連続的な変異があります。集団行動していますが大きさにバラつきがあると言います。
ただやはり、大きさだけだとちょっと区別は難しそうです。翅がある女王アリ・雄アリだとわかりやすいかもしれませんが…
ヒアリの特徴と見分け方
肉眼で分かる大きな見た目の特徴です。
- 赤っぽくてツヤツヤ。腹部の色は暗め
- 働きアリの大きさに連続的は変異がある
- 行列を作り餌に集まる


顕微鏡で見れば、ほかにも触覚の先端やコブなど区別がつくのかもしれませんが、私たちが出会ってしまった際に確認出来るのは目視レベルですよね…。
ちなみにアリとクモの違いとしたは単独か集団での行動パターンが挙げられます。アリは集団、クモは単独です。脚の数を数えるよりは分かりやすいですね。
もし発見したら連絡しよう
攻撃性が高く、毒性が高いヒアリ。もし見つけたらどうしたらいいのでしょうか?
数が少ない場合→スプレー式殺虫剤で殺虫。死骸でも素手で触らないようにして問い合わせダイヤルに問い合わせしましょう。
アリの集団や巣を発見→刺激をすることなく、ヒアリ相談ダイヤルや最寄りの市区町村に連絡しましょう!
誤って在来種を殺虫してしまうと、却ってヒアリが定着して住みやすい環境を作ってしまう事があるので注意が必要です。

また、チャットボット(自動会話プログラム)でも情報提供や相談受付等を行っています。
24時間365日対応とのことです。
「アリーのヒアリ相談チャットボット」
https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/attention/05_contact/index.html
もし刺されてしまったら?
安静にして、刺された部位を冷やしたタオルや保冷剤などで20~30分ほど冷やして様子をみます。
アレルギーの抗体によって毒への反応は人それぞれ異なりますが、以下の症状は多くの人に見られます。
- 焼けるような痛み
- かゆみ
- 膿
ヒアリは漢字で火蟻と書きます。刺された箇所が熱いと感じたような強い痛みが出ます。小さな痛みが出てその部位に膿が溜まったようになります。その後痒みが出て徐々に改善していきます。
アレルギ―体質を持った人が刺されると
・じんましんが出る 刺された場所を中心に赤みやかゆみが出ます。全身に症状が出てみみずばれなどが出たり体調不良などの異常を感じたらすぐに医療機関を受診しましょう。
・アナフィラキシーショック 刺されて20~30分のうちに、呼吸困難や血圧低下、意識障害などが出たら危険ですので救急車を呼ぶ必要があります!アリに刺されたこと、アナフィラキシーショックの疑いを伝えます。ヒアリの毒は蜂の毒との共通成分を含むので蜂のアレルギーを持つ人は特に注意が必要です。
気を付けるべき点
南米で生息している外来種が、船や飛行機のコンテナに紛れて遠く離れたアメリカやオーストラリア、ニュージーランド、中国、台湾などにも広がっています。
日本でも、水際で食い止めるべく調査などが行われていますが発見される数が年々増えてきています。
一旦繁殖してしまうと根絶が難しいので早期発見、早期駆除の重要性が説かれています。
想定される被害
- 人やペットの健康被害…人への重大なアナフィラキシーショックだけではなく、ペットの命も脅かされます
- 電気設備・インフラ被害…機械内に巣をつくり信号灯や着陸等の故障を起こしたり電線に被害を与え深刻な被害を及ぼす恐れもあります
- 生活への影響…お花見やピクニック、外でのレジャー、家庭菜園などを楽しむことが出来なくなります
- 農業、産業被害…農作物に被害を及ぼし品質低下や生産量の低下の恐れ。作業をする人への健康被害も想定されます
- 生態系…日本在来のアリを駆逐して生態系のバランスを崩します
まとめ
発見される数が増えてきて、その場所も広がりつつあります。
気が付かないうちにすでに近くで巣をつくっているかもしれないと思うと怖いですね。
特に、お子さんがいらっしゃるおうちでは公園などで遊ばせる際にも注意深く見守りたいものですね。
似ている種を見かけて、判断は難しいことが多いと思いますが意識を持って生活する事が大切だと感じます。
これ以上、広がらないことを願います!
今回参考にさせて頂いた環境省のHPに詳しくまとまっています。情報が更新されているので定期的確認して新しい情報を得ていくことが大切ですね。
環境省HP 特定外来生物ヒアリに関する情報
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